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子ども用喪服は必要?法事にふさわしい子どもの服装選びのコツと注意点を年代別に解説

法事に子どもを参列させる際、服装に悩む方も多いのではないでしょうか。

「やっぱり喪服を用意すべき?」「赤ちゃんの場合はどうする?」「子どもにも服装のマナーがあるの?」といった疑問を感じたことはありませんか?

本記事では、法事に参加する子どもの服装について、以下のポイントを詳しく解説します。

法事にふさわしい子どもの服装とは
年齢別に見る、子どもの服装選びのコツ
知っておきたい子どもの服装マナーとよくある疑問
この記事を読めば、子どもに適した法事の服装が分かり、自信を持って準備を進められるはずです。

ぜひ最後までお読みいただき、お子さんの服装選びの参考にしてください。

子供の喪服(礼服)マナー基本


さまざまな考え方がありますが、基本的には子どもに喪服(礼服)を用意しなくても問題ありません。

子ども用の喪服も販売されていますが、必須というわけではありません。子どもは成長が早いため、大人のように一度購入したものを長期間使い続けることは難しいからです。

そのため、卒園式や入学式などにも活用できるキッズ用フォーマルウェアを購入したり、必要なタイミングでレンタルを利用する家庭も増えています。重要なのは、基本的な服装マナーを押さえることです。

ここからは、年代別に子どもの喪服マナーを紹介していきます。

赤ちゃん(乳児)の喪服マナー


赤ちゃん(乳児)の服装はベビー服で問題ありません。ただし、色味は黒や白といったモノトーンや、ライトグレー、ベージュ、淡い水色など控えめで落ち着いた色合いを選びましょう。

キャラクターやロゴが目立つデザインは避け、露出を抑えたシンプルなデザインが適しています。また、裸足は避けるのがマナーです。まだ歩けない赤ちゃんであっても、衣服に合った靴下を履かせると良いでしょう。

また、法事において特に注意したいのは、子どもが泣いたりぐずったりした際の対応です。できるだけすぐに席を外せる場所に座り、周囲への配慮を心掛けましょう。

お経や木魚の音など、普段とは異なる厳かな雰囲気に敏感に反応し、泣き出してしまう場合もあります。そうした状況を想定し、臨機応変に対応できるよう準備しておくことが大切です。

幼児(保育園や幼稚園)、小学生の葬儀服装マナー


幼児から小学生までの子どもは、制服があればそれを着用し、制服がない場合はフォーマルな装いを心掛けましょう。以下に男女別の具体的な服装例をご紹介します。

男の子の場合

  • 色合い:黒、濃紺、グレーなど落ち着いた色を選びましょう。(光沢のある素材は避ける)
  • デザイン:上品なチェック柄はOK。プリント素材やキャラクターのデザインはNGです。
  • 服装例:ブレザーやジャケット、ベストにズボンを合わせるスタイルが基本です。
  • シャツ:白無地のシャツが基本。夏場はシンプルなポロシャツも可。
  • ネクタイ:黒無地のネクタイが適しています。(ポケットチーフは避ける)
  • :黒または濃紺のシンプルな革靴やスニーカーが良いでしょう。
  • 靴下:黒、白、グレーの無地が基本。くるぶし丈は避けて、適切な長さを選びましょう。
  • 女の子の場合

  • 色合い:黒、濃紺、グレーなど控えめな色を選び、光沢のある素材は避けましょう。
  • デザイン:上品なチェック柄はOK。プリント素材やキャラクターのデザインはNGです。
  • 服装例:ワンピースやスカートにブレザーやブラウスを合わせるのが基本です。
  • シャツ・ブラウス:白や淡いグレーなど落ち着いた色を選びます。
  • :黒や濃紺のスニーカーやローファーを選びましょう。子ども用のものでも問題ありません。
  • 靴下・タイツ:黒、白、グレーの無地が適切。柄やラメは避け、黒や白のタイツも選択肢に入ります。
  • 髪型・アクセサリー:黒い髪留めやゴムを使用し、控えめにまとめます。長い髪は低い位置で束ねるのがマナーです。(光るアクセサリーは避ける)
  • 中学生・高校生の喪服マナー


    中学生・高校生の場合、制服があればそれで問題ありません。ただし、制服がない場合や略喪服を選ぶ場合も、大人のようにフォーマルさを意識した装いを心掛けましょう。略喪服は、喪服よりも少しカジュアルな装いで、ジャケットを羽織ることでフォーマルな雰囲気を作ります。

    以下に男女別の具体的な服装例をご紹介します。

    男子の服装(略喪服)

  • 色合い:黒、濃紺、グレーなど落ち着いた色を選びます。(光沢のある素材は避ける)
  • スタイル:ブレザーやジャケットにパンツを合わせたスーツスタイルが基本。
  • シャツ:白無地のシャツが適しています。
  • ネクタイ:黒無地またはグレーのシンプルなものを選びましょう。
  • :黒、濃紺、グレーのスニーカーやフォーマルシューズが適切です。
  • 靴下:黒、白、またはグレーの無地を選びます。くるぶし丈の靴下は避けましょう。
  • 髪型:整髪料を使った派手なスタイリングは控え、自然な髪型を心掛けます。
  • アクセサリー:腕時計はシンプルなデザインのものを着用し、バッグは持たないのが基本です。
  • 女子の服装(略喪服)

  • 色合い:黒、濃紺、グレーなど落ち着いた色合いを選び、光沢のある素材は避けましょう。
  • スタイル:ブレザーやジャケットにスカートを合わせたセットアップが適しています。
  • シャツ・ブラウス:白無地や薄いグレーのブラウスが基本です。
  • 冷房対策:黒いカーディガンを羽織るのもOK。
  • :黒または濃紺のスニーカーやローファーを選びましょう。
  • 靴下・タイツ:黒、白、グレーの無地の靴下が適切。タイツも黒であればOKですが、柄やラメ入りは避けましょう。
  • 髪型・髪飾り:黒い髪留めやゴムで、低い位置でまとめた清潔感のある髪型に。派手な髪飾りや光るアクセサリーは避けます。
  • アクセサリー:腕時計はシンプルなデザインのものを選び、バッグは持たないのが望ましいです。
  • 中学生や高校生が略喪服を着用する場合でも、派手さを抑えたシンプルで落ち着いた装いを心掛けることが大切です。厳粛な場にふさわしい服装で、丁寧な振る舞いを意識しましょう。

    子どもの法事の服装に関するよくある疑問

    法事で子どもの服装を選ぶ際、「この服装で大丈夫?」と迷うこともありますよね。そこで、よくある疑問をQ&Aにして解説します。最終的な判断の参考にしてください。

    Q. 夏場に半袖や半ズボンを着せてもいいの?

    小学校低学年までの子どもであれば、夏場に半袖や半ズボンを着ても問題ありません。
    ただし、女の子の場合は半ズボンを控え、半袖でも胸元が開かないよう露出を控えめにしましょう。

    制服のワッペンやリボンはOK?

    制服にワッペンやリボンが付いていても基本的に問題ありません。制服は正式な礼服と見なされるため、黒や紺、グレーでなくても着用可能です。

    ただし、目立つワッペンや派手な色のリボンが気になる場合は、制服の上から黒や紺のカーディガンやジャケットを羽織ることで、落ち着いた印象に仕上げることができます。

    制服が明るいトーンや柄の場合は?

    制服が全体的に明るい色合いで柄があっても、基本的には着用可能です。特に小さな子どもの参列の場合、大人ほど細かく気にされることは少ないでしょう。

    それでも、華やかな制服が気になる場合は、以下の工夫でフォーマル感を出すことができます。

  • 靴下:黒や紺の無地のものを選ぶ
  • :黒いフォーマルシューズやシンプルなスニーカーを合わせる
  • 夏服としてポロシャツを着る場合も、そのままで問題ありません。ただし、気になる場合は以下のアイテムを取り入れてみてください。

  • 紺色のニットベスト
  • 紺色のジャケット
  • また、故人との思い出を大切にするために、たとえば「祖母が買ってくれた普段着をあえて着せて参列させる」という考え方もあります。このような心遣いも、故人への供養として温かく受け止められるでしょう。

    小さな子どもの場合は、服装に過度に神経質になる必要はありません。大切なのは、故人を偲ぶ気持ちを大切にすることです。

    コートを着る場合の注意点は?

    大人の場合はウールや布製のコートが好まれますが、子どもはダウンコートでもOKです。色は黒、濃紺、グレーのダークカラーや、キャメル、ブラウン系を選びましょう。

    フードやベルトが付いていてもシンプルなデザインなら問題ありませんが、革や毛皮、フェイクファー、襟元のファー装飾は避けてください。また、コートは会場の外で脱いでから中に入るのがマナーです。

    ブーツを履かせても大丈夫?

    黒、紺、グレーなど服装に合わせた落ち着いた色のブーツであれば問題ありません。デザインはシンプルなものを選びましょう。
    また、雨や雪の日にはレインブーツもOKですが、同じく控えめなデザインを心掛けてください。

    子どもの喪服はレンタルできるの?

    子ども用の喪服はレンタルサービスでも揃えられます。

    喪服レンタルのメリット

  • ソックスやシューズ、数珠などの小物もセットで借りられることが多い
  • 購入するよりも費用を抑えつつ、必要なタイミングで適切なサイズを選べる
  • マナーやコーディネートに迷わず、簡単に準備できる
  • 「購入はハードルが高い」「家にある服では対応が難しい」といった場合は、レンタルを活用すると便利です。

    ◆年齢別レンタル喪服のおすすめコーディネート例◆

    【幼児~小学校低学年の男の子】

    ベスト×半ズボンに白無地シャツを合わせたコーディネートがおすすめ。動き回っても着崩れしにくく、ネクタイやシューズを揃えればフォーマル感が引き立ちます。

    【幼児~小学校低学年の女の子】

    ジャンパースカート×ボレロの組み合わせでシックにまとめてみましょう。膝丈のスカートに黒か白のタイツやハイソックスを合わせれば、上品で落ち着いた印象に仕上がります。

    【小学校高学年~中学生の男子】

    黒いスーツに白無地シャツを合わせた本格的な略喪服がおすすめです。ネクタイやシューズ、サスペンダーがセットでレンタルできるものを選ぶと便利。シャツは季節に応じて半袖や長袖を選びましょう。

    【小学校高学年~中学生の女子】

    黒のシンプルなワンピースにジャケットを合わせると、季節や会場の気温に対応しやすいコーディネートになります。ジャケットは露出を抑えつつ、きちんとした印象を与えるので、法事に最適です。

    女の子のフリル付きの服は問題ない?

    女の子のブラウスやワンピースにフリルが付いている場合、あまりに華やかでなければ問題ありません。控えめなフリルなら、法事にもふさわしい装いとして十分に許容範囲です。

    ジーンズ(デニム)はNG?

    ジーンズ(デニム)は、子どもであっても法事にはふさわしくありません。また、Tシャツやトレーナー、パーカーなどのカジュアルなアイテムも避けるべきです。
    さらに、フリース素材の服もカジュアルすぎるためNGとされます。ナイロン素材のスポーツウェアのようなデザインも、法事には適さないとされています。

    一方、ポリエステル素材の服は問題なく、適切なフォーマルスタイルを保つことができます。

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    ◆ポイント◆
    お通夜や葬儀、告別式、法事などの際には、喪服に限らず地域のルールやしきたりが影響します。また、遺族側の雰囲気にも配慮することが大切です。

    小さなお子さまの服装については、「服装にこだわらなくて良い」とする場合と、「子どもであってもきちんとした服装が必要」という場合とで、雰囲気が異なります。この違いは、普段の雰囲気や過去の葬儀出席時に感じ取れることが多いでしょう。

    そのため、周囲の状況に応じて、子どもの服装を適切に選び、配慮することが大切です。

    まとめ


    法事に子どもを参列させる際は、適切な服装とマナーを守って準備することが大切です。

    子ども用の喪服もありますが、制服や厳かな服装でも問題ありません。

    ここで、年代別の服装のポイントを再確認しておきましょう。

    乳児(赤ちゃん):控えめな色合いで露出を抑えたベビー服を選びましょう。
    幼児~小学生:制服があればそれを着用し、なければフォーマルな服装で参列します。
    中学生・高校生:制服か略喪服(平服)を着用し、フォーマルな装いにしましょう。

    もし、子どもの制服が体操着だったり、手持ちの服でフォーマルな装いが難しい場合は、レンタルも一つの選択肢です。

    お子さまの年代に合ったマナーを意識し、適切な服装で法事に参列させましょう。

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