七五三は、お子さまの成長を祝う大切な節目であり、親戚や友人からのお祝いを受けることも多い行事です。その際、気になるのが「お祝い金の相場」や「ご祝儀袋の書き方」ではないでしょうか。
金額の相場は、贈る相手との関係性や地域によっても異なりますが、失礼のない範囲で贈りたいものです。また、ご祝儀袋には細かなマナーがあり、正しい書き方を理解しておくことが大切です。
本記事では、七五三のお祝い金の相場や、適切なご祝儀袋の選び方、書き方について詳しくご紹介します。
関係別七五三のお祝い金の相場
七五三のお祝い金の相場は、お子様から見た祖父母やおじ・おば、ご両親の友人・知人といった関係性によって異なります。
普段のお子様やご両親との関係性も考慮しつつ、相場の範囲内で適切な金額を包むようにしましょう。
七五三は家族を中心としたお祝い行事であるため、親戚や友人・知人の場合、状況に応じた金額を柔軟に決めることが大切です。たとえば、ご自身のお子様の七五三でお祝いをいただいたことがある場合や、七五三を迎えるお子様への出産祝いを贈っていなかった場合などは、その経緯を考慮するとよいでしょう。また、プレゼントと合わせてお祝いする場合は、合計金額が相場内に収まるように調整することが望まれます。
関係 | お祝い金相場 | 傾向 |
---|---|---|
祖父母から | 1万円~3万円 | 特別なお祝いとして、比較的高額になることが多いです。 |
親戚(おじ・おば)から | 5,000円~1万円 | 親しい関係性がある場合は1万円程度が一般的です。 |
家族の友人・知人から | 3,000円~5,000円 | 親しい友人であれば、心ばかりのお祝いを渡すことが多いです。 |
七五三のお祝い金を渡す際に抑えておきたいポイント
避けるべき金額
七五三はお子さまの成長を祝う大切な慶事です。そのため、贈るお祝い金にも気を使い、不吉とされる数は避けるようにしましょう。具体的には、「4」や「9」といった数字は「死」や「苦」を連想させるため、金額にこれらの数字を含まないように心掛けます。例えば、4,000円、6,000円、9,000円は避け、代わりに5,000円や10,000円といった縁起の良い金額を選びましょう。
渡す時期について
お祝い金を渡す時期には明確な決まりはありませんが、一般的には七五三のお参りの前に渡すのが理想です。お参りは通常11月15日に行いますが、近年では10月から11月の吉日を選んでお参りする家庭も増えてきています。そのため、早めに渡すことが重要です。お祝い金を渡すタイミングとしては、10月から11月初旬が目安となります。これにより、お祝いの気持ちがより丁寧に伝わります。
渡す相手が複数人いる場合
七五三を迎える年齢は性別によって異なります。一般的には、男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳です。もし、同じ家庭で複数のお子さまが七五三を迎える場合は、お祝いを渡す相手が複数人になることがあります。
この場合、それぞれのお子さまに対して個別にのし袋を用意し、分けて渡すのがマナーです。兄妹で七五三を迎える場合でも、それぞれにお祝いを贈り、別々にのし袋に包んで渡しましょう。
内孫と外孫の差をつけるべきか?
お祝い金を祖父母から贈る場合、内孫と外孫に差をつけるべきか悩むこともありますが、金額に差をつける必要はありません。多くの家庭では、内孫と外孫を平等に扱うことが一般的となっています。
もちろん、ご家庭ごとの習慣や考え方により、内孫には少し多めに包んだり、会う機会が少ない外孫に多く贈りたいという気持ちがある場合もあります。
年齢差に応じて金額に差をつけることもよくあることです。このように、金額の差は家庭の事情に合わせて判断しても問題ありません。
もし内孫と外孫が同時に七五三を迎える場合は、一般的な傾向を参考にしつつ、各家庭の事情を考慮してお祝い金の金額を決めるとよいでしょう。
お祝い金ではなく品物でもOK
七五三のお祝いには、お祝い金だけでなく品物を贈ることも素晴らしい選択肢です。お祝いの気持ちを形にする方法として、品物を贈るのもおすすめです。以下に、七五三のお祝いに適した品物をいくつかご紹介します。
・フォトスタジオでの記念写真撮影
・絵本
・文房具
・図書カード
・おもちゃ
・お菓子
七五三のご祝儀袋の選び方
ご祝儀袋やお祝い袋は、用途に合わせて水引の種類を選ぶことが大切です。特に「蝶結び」と「結びきり」の違いに注意しましょう。
七五三祝いには蝶結びが適切
七五三のお祝いには、蝶結びの水引を使用するのが正解です。蝶結びには「何度でも結び直せる」という意味が込められており、繰り返しの幸せや喜びを願う意味から、何度でも嬉しいという気持ちを表します。水引の色は紅白を選ぶのが一般的です。
七五三祝いに結びきりは避けるべき
結びきりは水引の結び目がほどけにくいため、「これ一度きり」といった意味が込められます。結婚祝い、快気祝い、お見舞いなどの特別な場面に適しており、七五三のお祝いには不向きです。たとえご祝儀袋に「御祝」と書かれていても、結びきりは避けましょう。
ご祝儀袋・お祝い袋の正しい書き方
七五三のお祝いを包む際、ご祝儀袋やお祝い袋には適切な表書きと金額の書き方を確認することが大切です。以下で、具体的な書き方を説明します。
用意するもの
濃い墨の筆ペン(薄墨は避ける)
すべての年齢に当てはまる表書き
七五三のお祝いには、以下の表書きが一般的です。年齢に関係なく使用できます。
表書きの下段には、お祝い金を贈る人の名前をフルネームで記載します。夫婦や兄弟で連名にする場合は、立場順に右→左でバランスよく書きましょう。
年齢ごとの意味に基づく表書き
七五三には年齢ごとのテーマがあり、それに応じた表書きも使われます。
3歳: 御髪置御祝(髪を伸ばし始める)
5歳: 御袴着御祝(袴を履くようになる)
7歳: 御帯解御祝(帯を締めるようになる)
「正式な文言で祝いたい」「格式にこだわりたい」といった場合、年齢ごとの表書きも選択肢となります。
ご祝儀袋の種類に合った金額の書き方
お祝い金が10,000円以上の場合、高級感のある外袋と中袋が分かれたものを選びます。
中袋には、表に金額を、裏に住所と贈る人の名前をフルネームで書きます。金額は旧字体で書くことが礼儀です。
金額の一例(旧字体)
10,000円・・・金 壱萬圓
20,000円・・・金 弐萬圓
30,000円・・・金 参萬圓
50,000円・・・金 伍萬圓
100,000円・・・金 壱拾萬圓
もしお祝い金が10,000円以下であれば、印刷された水引がついた封筒タイプで十分です。中袋がないため、金額と住所を裏に書きます。金額は旧字体で以下のように記載します。
金額の一例(旧字体)
3,000円・・・金 参仟圓
5,000円・・・金 伍仟圓
ご祝儀袋・お祝い袋へのお金の入れ方
七五三などの慶事では、適切な方法でお金を入れることが重要です。以下に、ご祝儀袋やお祝い袋へのお金の入れ方を説明します。
用意するもの
・新札(旧札や汚れた札は避ける)
ここでは、中袋、封筒タイプそれぞれの入れ方を図解します。
お札の表(人物が描かれている面)を中袋の表面に合わせ、人物が上向きになるように入れます。
中袋も外袋も表向きに合わせた状態で、元通りに水引をかけます。
お札の表を封筒タイプの表面に合わせ、人物を上向きにして入れます。
封をするかどうか
封をしなくても問題ありませんが、気になる場合は軽く糊付けするか、付属のシールで封をしてもよいでしょう。
まとめ
七五三のお祝い金を包む際には、金額やマナーをしっかりと押さえて準備することが大切です。お子様との関係性を考慮し、相場を参考に金額を決め、プレゼントの有無に応じて調整しましょう。また、ご祝儀袋の選び方や表書き、そして新札を使うなど、細やかな気配りが大切です。
七五三はお子様の成長を祝う素晴らしい機会ですので、心を込めたお祝いを通して、温かい祝福を伝えましょう。本記事を参考に、素敵な七五三のお祝いができることを願っています。
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